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あいつらにはジャズって呼ばせておけ ジーン・リース短篇集
西崎憲編 中島朋子他訳
カリブ海のドミニカ国生まれの白人女性作家ジーン・リースは、知名度においては、ヴァージニア・ウルフやキャサリン・マンスフィールドに一歩譲るかもしれないが、現代性ではあるいは凌ぐ存在である。
『ジェーン・エア』に登場する屋根裏の狂女バーサを主人公にした長篇『サルガッソーの広い海』は、ポストコロニアリズム、フェミニズム、インターテクスチュアリティーのどの観点からも興味深い。 さらに21世紀の小説を先取りするように現在形のみで書かれた「あいつらにはジャズって呼ばせておけ」。完璧なゴーストストーリー「心霊信奉者」。戦時中の極端に右傾化したイギリスで排斥される女を描いた「よそ者を探る」など、主題は多岐にわたる。 ジーン・リースはまぎれもなく現代作家である。
日本初の短篇集。原稿用紙換算約500枚。18作中15作初訳。解説(約45枚)書誌つき。
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