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仮想の騎士 斉藤直子
第12回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞の本作は、十八世紀半ばのパリやヴェネツィアを舞台に、女装の騎士デオンが活躍する歴史ファンタジーあるいは錬金術ファンタジーで、おそらく類書のないものである。
登場するのは関西弁を話すカザノバ、最愛王ルイ十五世とその愛人ポンパドゥール夫人、不死と噂されるサン・ジェルマン伯爵、催眠術の創始者フランツ・アントン・メスメルなど。
豪奢で絢爛として、幻想文学の核に根ざし、かつユーモア小説でもあるという稀有の作品である。
並々ならぬ筆力をうかがわせる書き下ろしの前日談「サンメダール教会の奇跡」併録。
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